半導体産業の進化を支える超純水とは vol.2

半導体製造は、シリコンウェハ上に微細な回路を形成する複雑なプロセスです。
このプロセスでは、超純水が欠かせない役割を果たしています。

特に、エッチングやレジスト剥離といった工程では、超純水の高い純度が求められます。これらの工程では、微細な回路を形成するために、シリコンウェハの表面を洗浄し、不純物を完全に除去する必要があります。

超純水は、その高い溶解力と不純物除去能力により、これを可能にします。また、ガス洗浄やスクラバー装置を用いた排ガス処理にも超純水が利用され、環境への影響を最小限に抑える役割を果たしています。

超純水の製造には、複数の高度な水処理技術が組み合わされています。

まず、逆浸透膜を用いて水中のイオンや微粒子を除去します。次に、イオン交換樹脂を通過させることで、残留するイオンをさらに取り除きます。最後に、紫外線殺菌やオゾン処理を行い、微生物や有機物を完全に除去します。
これらの工程を経て、超純水が生成されます。

製造過程では、微量分析技術を駆使して水質を常に監視し、純度を維持することが求められます。超純水の製造技術は日々進化しており、より高い純度を追求するための研究が続けられています。

半導体製造において、超純水は主に洗浄工程で使用されます。シリコンウェハの表面を洗浄することで、微細な回路の形成に影響を与える不純物を除去します。
特に、エッチングやレジスト剥離の工程では、超純水の高い純度が求められます。

また、ダイシング工程では、シリコンウェハを個別のチップに切り分ける際に超純水が使用され、切断面の清浄度を保ちます。

さらに、BG排水処理においても超純水が利用され、環境への影響を最小限に抑える役割を果たしています。超純水の適切な利用は、半導体の性能向上に直結するため、製造プロセスにおいて非常に重要です。

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