2026/5/25 21:19
今日の水の言葉

愛なしで生きた者は何千といるが、水なしで生きた者は一人もいない。
(英:Thousands have lived without love, not one without water.)
20世紀を代表するイギリスの詩人、W・H・オーデンの詩『First Things First』の結びとして記された有名な一節です。
文学や芸術の世界では古くから「愛こそが人間にとって最も必要であり、愛がなければ生きていけない」と語られてきました。しかしオーデンは、その感情的な理想を、冷徹な事実によって切り取ります。
どれほど愛に飢え、孤独な状態であったとしても、人間は生きていくことができます。しかし、水がなければいかなる人間も数日として命を保つことはできません。私たちが価値を置く「感情の絶対性」も、結局は水という「物質の絶対性」の上にしか成り立たないという事実です。
人間の存在をロマンチックな幻想ではなく、生存の根幹をなす物理的な条件から捉え直した、鋭い言葉です。
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