2026/4/14 21:29
今日の水の言葉

水、水、どこもかしこも水ばかり。けれど飲む水は一滴もない
(英:Water, water, every where, Nor any drop to drink.)
1798年に発表された、イギリスの詩人サミュエル・テイラー・コールリッジの長編詩『老水夫行(The Rime of the Ancient Mariner)』の一節です。
航海中に呪いを受け、風が止んで大海原の真ん中で動けなくなった船の上で、語り手である水夫が状況を説明する場面のセリフです。見渡す限り広大な海に囲まれ、周囲には間違いなく大量の「水」が存在しています。しかし、海水の塩分濃度は人間の体液よりも高いため、飲めば逆に脱水症状を促進してしまいます。そのため、物理的には水の中にいながら、生存に必要な飲料水は一滴もないという事実に直面します。
この一節は後に、物や情報が周囲に溢れ返っているにもかかわらず、本当に必要としているものが全く見つからない状況を指す比喩として、広く引用されるようになりました。
「水がある」という物理的な環境と、「水が利用できる」という条件のズレを客観的に記録した表現です。
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