Water Digital

2026/4/1 21:58

今日の水の言葉

ここに眠るは、その名を水に書かれた者

(英:Here lies one whose name was writ in water.)

19世紀イギリスの詩人、ジョン・キーツの墓碑銘(墓石に刻まれた言葉)です。

キーツは結核を患い、25歳という若さでイタリアのローマで息を引き取りました。死期を悟った彼は、生前に友人に対して、自分の墓石には名前や日付を刻まず、ただこの一文だけを記すように依頼しました。

紙や石であれば、そこに記された文字は長く後世に残ります。しかし、流れる水の上に文字を書くことは物理的に不可能であり、水面に触れた瞬間に形を失って消え去ります。キーツは、当時の文壇で十分な評価を得られなかった自身のキャリアや、若くして途絶える命の痕跡を、この水の性質に重ね合わせました。

人間がこの世に生きた証拠が、水面に書かれた文字のように留まることなく消えていくという事実を、装飾を削ぎ落とした短い言葉で記録した文学的表現です。

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