2026/3/5 21:00
今日の水の言葉

水を節約するようにと言われた途端に、誰もが水を飲み始める
作家・曽野綾子氏のベストセラー新書『アラブの格言』の目次(第4章)にも採用され、日本でも広く知られるようになった中東のことわざです。
砂漠が多く水が貴重なアラブ世界ならではの言葉ですが、ここで描かれているのは「人間のあまのじゃくな心理」です。 人は普段、そこまで頻繁に水を飲まないにもかかわらず、「今日から水が不足するので節約してください」と制限された途端に、急に喉が渇いたような気がして、我先にと水を飲み始めてしまいます。
これは現代の心理学で「カリギュラ効果(禁止されるほどやってみたくなる心理)」と呼ばれるものですが、過酷な自然環境と複雑な人間模様の中で生きてきたアラブの人々は、学問ではなく経験としてこの人間の本質を理解していました。 「人は論理(正しいこと)ではなく、感情(欲や不安)で動く生き物である」という事実を、乾いたユーモアを交えて教えてくれる、非常に現実的な格言です。
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