2026/5/13 21:27
今日の水の言葉

運命とは、あの荒れ狂う川に似ている
(伊:E la assomiglio a uno di questi fiumi rovinosi...)
16世紀のイタリアの思想家(政治家)ニッコロ・マキャヴェッリの著書『君主論』に記されている一節です。
彼は、人間の力ではどうすることもできない「運命(外部環境の激変)」の構造を、川の氾濫という流体の運動に例えて客観的に分析しました。
大雨によって川が氾濫し、濁流となって押し寄せてくる時、その圧倒的な運動エネルギーに対して人間は無力であり、ただ逃げることしかできません。しかしマキャヴェッリは、だからといって人間が常に運命に対して無力であるとは結論づけませんでした。なぜなら、水が平穏に流れている時期であれば、人間は自らの意志で堤防や水路を築く(事前に対策を打つ)ことができるからです。準備をしておけば、次に増水した時、水のエネルギーは管理された水路へと誘導され、致命的な破壊を免れます。
神の導きや精神論を完全に排し、「抗えない自然の力学」と「人間の自由意志による事前の構造化」の境界線を、実務的な水のマネジメントを通して定義した哲学的な言葉です。
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