2026/5/20 21:20
今日の水の言葉

川であなたが触れる水は、過ぎ去る水の最後のものであり、これから来る水の最初のものである。現在という時も同じだ。
(英:The water you touch in a river is the last of that which has passed, and the first of that which is coming. Thus it is with time present.)
ルネサンス期の芸術家であり、科学者・技術者でもあったレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿に残された言葉です。生涯を通じて水の渦や流れの力学(流体力学)を執拗に観察し続けた彼ならではの視点と言えます。
川の中に手を入れたとき、肌に触れた水は、次の瞬間には下流へと去って「過去」になります。同時に、上流からはまだ触れていない「未来」の水が絶え間なく押し寄せてきます。
ダ・ヴィンチは、この「水と手が接触している一点」の物理的な観察を通して、目に見えない時間の構造を定義しました。私たちが生きている「現在」とは、固定された時間空間ではなく、過去の終わりと未来の始まりが常に交差しては入れ替わり続ける「流体の接触面」に過ぎないという事実です。
物質の連続的な運動から「今この瞬間」の物理的・哲学的な意味を客観的に記述した言葉です。
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