2026/7/15 00:33
円安で日本が工場化が進んだ時、甘すぎる運用で環境が守れるのか?

最近の円相場をみても1ドル=160円が普通に感じるようになってしまいましたし、色々なものの値上げをヒシヒシと感じています。
このまま円安が続くようであれば、海外に生産工場を作るよりも、日本に工場をたてるか、居抜きで工場を活用した方が良いのではないか?と本気で思います。(私はその専門家ではないので、あくまで肌感覚ですが、、、)
水も豊富で、インフラも整っている、そして従業員としての優秀さを考えると、日本に製造拠点を持たないという選択肢はない、と考える海外の経営者も多くいることでしょう。そのような企業が日本進出した時、「工場排水」という目線で、ちょっと問題があるのではないか?と思って、今回の記事を書いてみました。
日本の排水規制は本当に厳しいのか?基準と運用のギャップ
日本の環境規制、特に水質に関する基準は世界でもトップクラスに厳格である。そう信じている経営者や工場担当者は少なくありません。
以前、私は海外の水処理事情についてトピックス『意外と厳しい排水規制。アジアの水処理事情のリアル』を執筆しました。そこでも指摘しましたが、「東南アジアなどの新興国は日本よりも排水基準が緩く、環境対策コストが安く済む」という認識は完全に間違いです。現実には、中国やタイ、インドなどで日本以上の厳しい基準が設けられているケースがあり、違反時の即時操業停止や巨額の罰金など、強権的な取り締まりが日常的に行われています。
では、翻って日本の現状はどうでしょうか。
日本には「水質汚濁防止法」という全国一律のベースとなる法律が存在します。さらに、各都道府県が定める「上乗せ条例」や、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海といった閉鎖性水域に適用される「総量規制」など、一見すると網の目のように細かく基準が張り巡らされているように見えます。
しかし、水処理の実務を担う技術士の視点からフラットに見ると、日本の排水規制が諸外国に比べて圧倒的に厳しいとは言い切れません。むしろ、海外の環境基準と比較して、規制対象となる項目自体が少ないケースも多々あります。
そして、最も決定的な違いは「基準値の数値」そのものではなく、その基準が「現場でどれだけ厳密に運用・執行されているか」という点にあります。
法律や条例が整備されていても、実際に違反が発生した際にどのようなペナルティが下されるかが重要です。海外では、基準をオーバーした排水を流せば即座に取り締まりの対象となり、容赦なく罰則が適用される国も珍しくありません。一方、日本国内における排水規制の「運用」は、ある明確な例外を除いて、驚くほど緩やかです。
「日本の水規制は厳しい」という建前と、「実際の運用は甘い」という本音。このギャップの裏には、取り締まる側の行政が抱えるリアルな事情が存在しています。
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