道頓堀ダイブは健康に問題あり?!都市河川の歴史と水質確認方法

※【読者の皆様へ:注意事項】
本記事では道頓堀川の水質改善について解説しますが、都市河川への飛び込みを容認・推奨するものでは決してありません。水質が改善したとはいえ、大雨時などには依然として大腸菌などの細菌リスクが存在します。都市河川での遊泳等は、あくまで管轄する自治体や機関が水質・安全基準を管理し、公式に許可を出したルールの中で、個人の責任において行われるべきものであることを大前提としてお読みください。
道頓堀ダイブで問われる川の安全性と、かつてのドブ川
今年はなんと阪神が二年連続リーグ優勝!ファンの方はおめでとうございます!この記事がアップされる10/14(水)からはクライマックスシリーズが始まりますね。そして、この時期になると検索数やニュースで聞くことが増える「道頓堀川」と「健康」ということ。
阪神優勝時の道頓堀ダイブは、ある種の悪しき風物詩のようになっていますが、水処理に携わる技術士の視点から言えば、あまり推奨される行為ではありません。2002年のサッカー日韓ワールドカップの際には、約2,000人が道頓堀川に飛び込み、腹痛や目の病気を訴える人が続出したという報道もありました。(今ではかなり水質が向上してますし、他の都市河川と比較しても遜色ない水質ではありますが、、、)
道頓堀川にダイブすることを禁止しているのか?それを理解するためには、まず道頓堀川の水質の歴史を振り返る必要があるでしょう。
全国的な知名度を誇る一方で、かつての道頓堀川には、とてつもなく汚い、とか、臭いというイメージが定着していました。1960年代から70年代の高度経済成長期、下水道の整備が追いつかず、生活排水や工場排水が垂れ流しになっていた時代、道頓堀川のBOD(生物化学的酸素要求量:水の汚れを示す有機物の指標)は平常時でも30〜40mg/Lを超えていました。
魚が棲める限界がBOD 5mg/L以下とされていますから、当時の道頓堀川は文字通りの死の川であり、分厚いヘドロが堆積する巨大なドブ川でした。
ところが現在、この川の景色は一変しています。
環境省や大阪市の直近(令和5年度)のデータを見ると、道頓堀川のBODは0.8mg/Lという数値を記録しています。これは、大都会のど真ん中を流れる川としては、驚異的とさえ言える清浄な数値です。事実、近年では絶滅危惧種のニホンウナギの生息が確認されたり、アユが泳ぐ姿がテレビの水中カメラで捉えられたりしています。
かつてBOD=30mg/Lを超えていた死の川が、なぜBOD=1mg/Lを下回る清流レベルの数値にまで綺麗になったのでしょうか。
その背景には、行政による巨大インフラ建設による恩恵と、細やかなそのインフラ運用が存在しています。
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